司会の横山先生に書籍を贈呈する段躍中氏。日本僑報社提供
緊張が続く日中関係の打開と民間交流の推進を目指し、先日、日本僑報社編集長の段躍中氏が日本の大学で講演し、実践活動を報告したほか多くの提言も行った。当日は約60名の日本人参加者が集まり、段躍中氏の活動を高く評価するとともに、氏の提言にも賛同を示した。
去る5月13日、段躍中氏は拓殖大学主催の公開講座「アジア塾2013」で講義を行った。今回の「アジア塾2013」は「アジアと国境-領土紛争をどうのりこえるか?」をテーマとし、拓殖大学総長・学長の渡辺利夫氏による開校式・オリエンテーションを皮切りに、同大学国際学部教授らと並んで壇上に上がった段躍中氏は「在日チャイニーズが見た尖閣問題と日中関係」というタイトルで講義した。
冒頭は現在の厳しい日中関係についてデータも用いて分析し両国関係の難しさを示したものの、その後は段躍中氏の考える両国対話に必要な要素や中国版ツイッター(微博)で寄せられた中国の一般市民たちの率直な意見の紹介などを行った。続いて、これまでに段躍中氏が両国の理解促進のために実践し大きな反響を受けている中国語交流コーナー「漢語角」や日本語交流コーナー「日語角」、「日本語作文コンクール」などの活動についても紹介し、在日中国人という立場から考えた市民レベルの対話や交流の重要性について話した。
受講者からは「日本人ももっと中国との関係を政治的思想を超えて考えるべきだと思う」、「今日の講義を聞いて、民間の力に日中友好の小さい光を感じた」、「私にも何かできることがあれば少しずつやってみようと思う」、「自分でも、もっと中国に触れてみようと思います。(講義中で提案していた)女性中心の外交、賛成です。謝々」、「草の根交流の継続が大切だということが改めて感じられました」、「『日語角』、『漢語角』は面白い発想で大賛成です」、「『漢語角』にぜひ参加させていただきたい」など、両国関係の改善を望む前向きな意見が多数寄せられた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年5月24日