日本維新の会の代表を務める橋下徹大阪市長の「慰安婦は必要だった」発言は、多くの国から批判された。また、橋下氏は沖縄駐在の米軍兵士に「買春」を提案するいい加減な発言までし、盟友の米国を怒らせた。
日本の共同通信社は、大阪の女性団体「全日本おばちゃん党」が橋下氏の慰安婦に関する発言を英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、オランダ語の8カ国語に訳し、フェイスブックで公開したと伝えた。その後、各国のネットユーザーは、「野蛮すぎる。これでも市長か。辞めたほうがいい」「若者の悪い手本だ」「政治家がこのような発言をするなんて信じられない」などと書き込んだ。
橋下氏は、日本の政界の「空騒ぎだけの悪人」から世界から非難される「乱暴なチンピラ」へと、人生における大きな「転身」を経験したと言える。
米メディア:追い詰められても抵抗続ける保守分子が火遊びしている
米国メディアも橋下氏を容赦なく酷評した。
米Time誌は、日本の右翼の発言は友人を遠ざけ、世界の日本の民族主義台頭に対する恐怖を再燃させたと論じた。
CNNは、無条件降伏後の68年間、日本の保守勢力は歴史と対立し続け、彼らはその時期の歴史が日本を弱くかっこ悪くさせたと考え、受け入れられないでいると分析。また、日本の右翼の目的は世界に日本の潔白を示すことではなく、歴史を覆すことは戦後の日本の政治が活力を維持する手段になっていると指摘した。
「ニューヨーク・タイムズ」は、日本政府が橋下氏の発言と「境界線をつける」だけでは不十分で、安倍首相と閣僚は遠慮なく非難すべきだとし、「橋下氏のような恥ずべき発言を公然とする人がいれば、政治に未来があるとは思えない」との見解を示した。
さらにTimeは、安倍首相が悔い改める言葉を発しなければ、すでに危険な状態にあるアジア太平洋地域の安全保障環境をさらに危うくし、日本が数十年かけて得た景気回復の絶好のチャンスも台無しにすることになると警告した。
CNNは、「追いつめられても抵抗を続ける保守分子が火遊びしている」とし、安倍首相はそれを一番よくわかっているはずで、第1任期では歴史否定を企み、2007年に首相の座を退いたと伝えた。