李克強総理は昨日、ドイツのブランデンブルク州に位置するポツダム会議の旧跡を訪問し、小雨の中で演説を行った。李総理は集まった記者に対して、「この地で発表されたポツダム宣言は、ファシスト勢力に向け正義の旗を掲げた。より重要なことは、世界のファシスト勢力に最後通牒を出したことだ」と表明した。
李総理は、「一人の中国人として、そして中国人を代表して、私はここで強調しておきたい。ポツダム宣言の第8条は、カイロ宣言の履行を明記した。またカイロ宣言は、中国東北部、台湾などの島など、日本が盗みとった中国の領土を中国に返還することを明確に規定した。これは数千万の生命と引き換えに手にした勝利の果実であり、戦後の世界の平和的秩序の重要な保証だ。平和を愛するすべての人は、戦後の平和的秩序を守り、この戦後の勝利の成果を破壊・否定することを許してはいけない」と述べ、「ファシストによる侵略の歴史を否定する、もしくはこれを美化しようとする言行のすべてについては、中国人はもちろん、世界各国の平和を愛する正義の力も受け入れることができない」と強調した。
時事通信社は、「日本を名指ししていないが、『侵略の定義は定まっていない』と発言した安倍晋三首相や、靖国神社を参拝した国会議員らを非難したものだ」、「ドイツ訪問中の中国の総理はポツダムを訪問し、歴史認識問題や釣魚島に対する日本の対応を念頭に批判した」と伝えた。読売新聞はさらに、「李総理の演説は、釣魚島の主権が中国にあることを強調したものだ」と伝えた。共同通信社は、「釣魚島の領有権と第二次世界大戦などの歴史問題を結びつけ、国際世論に訴えかけ、日本への圧力を強めようとしたものだ」と分析した。