防衛省統合幕僚監部特殊作戦室長の1等陸佐、黒沢晃さん(50)
黒沢晃さんは日米合同の離島奪回作戦にも参加したことがある
日本のテレビ朝日は5日、警視庁からの情報として、3日午前2時頃に千代田区麹町の参議院議員宿舎前の横断歩道を渡っていた男性がバイクにはねられたと伝えた。調べで、男性は防衛省統合幕僚監部特殊作戦室長の1等陸佐の黒沢晃さんであることがわかった。黒沢さんは日米合同の離島奪回作戦にも何度か参加したことがあり、現在は釣魚島を「防衛」する「尖閣諸島防衛作戦」の指揮官を務める。「環球ネット」が伝えた。
報道によると、黒沢さんは当時、防衛省から1人で帰宅するところだった。バイクを運転していた宮嶋稔(45)は当時のことを「覚えていない」と話しており、警視庁は宮嶋のけがの回復を待って状況を聞くとしている。
黒沢さんは1等陸佐(大佐に相当)で、「士官のゆりかご」と言われる防衛大学校を卒業。2010年3月23日から12年7月25日まで、長崎県佐世保市にある西部方面普通科連隊の連隊長も務めた。西部方面普通科連隊は離島奪回作戦を行う機動部隊で、主な任務は島嶼の防衛である。島嶼の防衛と奪回を主な目的とした上陸訓練を行い、米海兵隊武装偵察部隊のような部隊である。
日本の各大手メディアはテレビ朝日と同様に経過を伝えただけで過剰な分析はしていないが、情報が伝えられると、日本のインターネット上の各掲示板は大炎上し、「暗殺」という憶測が飛び交った。中には、黒沢さんの事故死を昨年9月に赴任前に死去した西宮伸一駐中国大使と関連付け、「ともに中国による暗殺」という見方や、「朝鮮のスパイによる犯行」、さらには「米国にやられた」と断言する人もいる。暗殺説のほかに自殺説も登場した。また、「海陸空作戦に精通した指揮官である黒沢さんの死は、日本に取り戻せない巨大な損失をもたらす」と残念がる書き込みもされた。
バイクを運転していた宮嶋の回復を待って調査するとしている警視庁は、宮嶋の社会関係を洗いざらい調査するに違いない。宮嶋は何者かの指図によってこのような事故を起こしたのではないかという疑いがかかっている。またこれは、曖昧な根拠に基づいて論じるのが好きな日本の各週刊誌に大々的に取り上げられるとも見られている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年5月6日