中国サッカーのナショナルチームが、アジアカップの頑張りを見せて中国のファンを喜ばせた。頑張らないのは絶対ダメだが、頑張ることですべてが解決できるわけでもない。では今後、どうしていけばいいのか。記者は経典を取りに行くような気持ちで、東京都文京区にある日本サッカー協会を訪れた。中日両国のサッカーの差、日本サッカーが強くなった秘訣などについて、会長の大仁邦彌氏に独占インタビューをした。
記者:日本のサッカーチームは長年アジアの強豪でしたが、とりわけ近年は国際試合で大活躍しています。日本サッカーが強くなった秘訣は? 中日サッカーの差はどこにありますか?
大仁氏:私は社会人サッカー出身です。そのころは、試合で中国に勝つことはできませんでした。中国のサッカー選手は身体的、技術的に素晴らしい。問題なのは、強い個人がまとまったとき、必ずしも強力なチームにならないところです。日本と中国の差は、集団での戦いを理解しているか否かにあるといえるでしょう。日本のサッカー選手は、子供の頃から共通認識を形成させています。中国のサッカー選手もそうすれば、もっと強くなるでしょう。
我々は日本人の体格や性格に最も合ったサッカーを発展させていく必要があります。盲目的にブラジルやドイツのマネをしてはいけません。サッカー選手は試合の時に技術と戦術を共有する必要があります。そして最後まであきらめてはいけません。中国の家庭の多くは一人っ子ですね。大事に育てられて大きくなった子供はくじけやすい。忍耐力に欠けているし、他者への配慮が苦手です。しかし全体的に見た場合、中国サッカーの潜在力がとても大きい。サッカー選手のわがままなところを直せば、中国サッカーは10年後に大きな実績を残せると思います。