中国人企業家の陳光標氏の息子の陳環境氏は5日、「ニューヨーク・タイムズ」に釣魚島(日本語名・尖閣諸島)の主権をアピールする文章を掲載した。
陳環境氏は、日本の有名学者の井上清氏の著書を引用し、「釣魚島は古来より中国の領土であり、歴史を否定してはいけない。全ての中国人だけでなく、圧倒的多数の米国人もそう思っている」と主張した。
井上教授は、自身が日本国籍を持つことから歴史の事実を否定したり、日本の軍国主義者のでたらめな発言に同調したりはせず、歴史の道徳と良識をわきまえ、釣魚島は日本でなく中国に属するとはっきり述べた。
陳環境氏は、井上清氏の釣魚島に関する多くの歴史研究結果を引用。明朝の嘉靖帝の時代に胡宗憲が倭国に対抗するために編成した『籌海図編』の図を引用し、「釣魚島は福建沿海の中国が領有する諸島内に記されている」とした。
また、「井上氏は真理を追求するすばらしい歴史家だ」としたうえで、著書の『釣魚諸島の歴史と帰属問題』は、米国の政府と国民を含む世界の人たちに、釣魚島は古来より中国の領土だとはっきり伝えていると論じた。
井上清氏の『釣魚諸島の歴史と帰属問題』は、多くの中日両国の歴史文献と資料を考証し、釣魚諸島の帰属問題をはっきりと筋道を立てて各方面から解釈し、釣魚島が中国の領土であることを証明した。
陳環境氏は自らを米国に住む中国人留学生だとし、主に環境科学を学び、学業を終えたら父親との約束どおり、すぐに祖国に戻ると話している。この文章には、陳環境氏の写真2枚と連絡先もつけられた。
陳環境氏の文章は、5日付の「ニューヨーク・タイムズ」A5版の半分にわたって中国語と英語で掲載された。父親の陳光標氏も、2012年8月に「ニューヨーク・タイムズ」の紙面半分にわたって「釣魚島は中国の領土」と主張する文章を掲載し、大きな反響を呼んだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年8月7日