文=中川幸司
この一週間だいぶ涼しくなってきたような気が致します。僕は今週から、北京、上海、湖南・長沙と各地をまわる出張期間となるのですが、各都市それぞれに特徴的な暑さがありまして、特に上海と長沙は「悩んでしまう」ほど過ごしにくいです(^_^;) 8月も下旬になりましたから出張にあたり少しでも猛暑が和らいでいたら嬉しいなと願うばかりです!
さて、前回「夏のコミックマーケット(以下、コミケとします。)に参加してみます!」とこちらのチャイナネットさんで宣言しておりました。それからすこし時間があいてしまいましたが、会場に足を運んだ際の見聞を報告させていただきたいと思います。
今回のコミケは、公式の発表によりますと過去最高の59万人が8月10、11、12日の三日間合計で来場したとのことです(コミックマーケット準備会 Twitter,2013年8月12日)。海外の方も多いと聞いていたのですが、外見判断できるところでは、100人のうち1,2名の白人系の方、また言語(中国語・タイ語、etc)でちらっと判断できるところでは、アジア系の方も100人のうち1人いるかいないかといった割合でした。これらは、今回僕自身は、ビジネスの関係で参加しましたので本拠地となるブースがあり、ブースにいらっしゃるお客さん(?)を調査した結果です。
とにもかくにも、会場の中は外気温40度近い猛暑と相まって熱気がすごく、救急室に運ばれた方も大変多かったとききます。救急室が満杯になり意識不明の方を優先に対処したという逸話もあり、まさに現地の会場は大変な「戦場」であります。それでも、これだけの多くの方を来場に惹きつけるのは、明らかに魅力があるからであり、これを分析しなければ、そこに「国家文化戦略」、所謂「クールジャパン」の政策的柱は内容に思われます。
コミケの発展の軌跡は、前回のこちらのブログで記しましたので割愛するにいたしましても、やはりいまでもコミケの中核的な参加者誘引要因は、一般的な商流にのらない「同人誌」のマーケットです。著作権またはコンテンツの公序良俗違反に関する問題等の関係から商行為としては規制しなければならないことに関しても、個人間取引であればそれらの規制が部分的に存在しないことが、同人誌マーケットに魅力的な商品を流通させている原則となります。
それでは、この同人誌マーケットの活況というものが「国家文化戦略」へと帰着するのか?というトピックを考えたいと思います。