報道によると、中韓両国は日本が譲歩することを首脳会談の条件とし、安倍首相は「立ち話」で日本側の関係改善への意欲を見せたいと考えているが、中韓両国の態度はまだはっきりしない。今回のG20サミットで、中日韓は外交の心理戦を繰り広げると見られる。安倍政府は、歴史問題に関する発言によって日本と中国、韓国の関係が悪化し、日本の世界でのイメージに影響が及ぶことを懸念しているため、近ごろ中韓両国と対話する姿勢を強調している。そのほかに、米国の中日関係と日韓関係の悪化に対する懸念も、安倍首相に2つの隣国との関係改善を促したとの見方もある。
一方、中韓両国は安倍首相のこの考えに警戒を強めるに違いない。清華大学国際関係学院の劉江永副院長は「環球時報」に対し、安倍首相のこの行動は、世界に「日本は対話を望んでいる。問題は日本にではなく、中国と韓国にある」と思わせるためだとの見解を示した。中韓両国の指導者が安倍首相と短時間の対話や接触を行えば、安倍首相は国内に向けて、「何をしても中韓は外交において日本の顔を立てなければならない」と示すことができる。また、安倍首相の言動は日本を北東アジア地域で孤立させ、それを打破するためでもある。