日本外務省はホームページとYouTubeで、釣魚島(日本名・尖閣諸島)と竹島が日本に所属すると主張する動画を同時に公開し、今後さらに北方四島に関する動画を作成するとした。これは中韓の強い反発と、ロシアの注目を浴びた。日本は中韓露を同時に刺激しているが、これには何か特別な戦略的意図があるのだろうか。28日付台湾紙・旺報が伝えた。
米国の後ろ盾
安倍内閣がこの決定に至った主因は、オバマ政権のアジア太平洋リバランス戦略であり、これが日本にチャンスを与えた。日本は、オバマ大統領が債務危機によりAPEC首脳会議・東アジアサミットに出席できず、アジア太平洋リバランスの政策が影響を受けるが、米国のアジアシフトが依然として大勢の赴く所と判断している。
安倍首相がこの時期に中韓露の神経を刺激するのは、後ろ盾があってこそだ。安倍首相が検討を指示した新たな防衛計画の大綱が、すでにスタートラインを切ったからだ。同計画は数年内に実行に移されることになる。日本は将来的に、少なくともアジアにおいて単独の作戦能力を持つことになり、日米安保条約による米国の「核の傘」の保護を受けずに済むようになる。
安倍氏の戦略的矛盾
不可解な印象を与えるのは、安倍内閣は先制攻撃可能な軍事力を発展させると宣言しながら、125カ国が出席する国連総会第1委員会(軍縮)に初出席した際に、核兵器の非人道性を呼びかけ、核兵器の使用反対に支持を表明したことだ。日本は「一歩下がって二歩進む」の作戦を講じているのだろうか。これは「戦略的撤退」なのだろうか、それとも世界の人々を欺いているに過ぎないのだろうか。
しかし現在の国際情勢の中、特に中国・韓国・ベトナム・インド・インドネシアが、日本を放任することがあるだろうか。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月29日