このほど日本の安倍晋三首相はさまざまな場において、日本がアジアのリーダーになるという意向を示し、かついわゆる中国の武力の脅威を口実にし、アジアは日本の指導を受け中国に対抗しなければ、法律上の安全を得ることはできないと繰り返している。これは、「アジアの脅威とはどこから来るか?」、「日本がアジア全体を率いることができるか?」という問題に関する思考を促す。タイ華字紙・亜州日報が伝えた。
アジアの近代史を紐解くと、140年間に渡りアジア全体とアジア諸国の国民に大きな戦争の災いをもたらし続けたのが、他でもない日本であることが分かる。
軍国主義を基本的な国策とすると、日本の歴代政府は南への侵攻・拡張を自国の神聖な対外方針とした。20世紀の最初の10年間に、日本は中国の領土で日露戦争を仕掛け、中国の土地を焼き払い、中国人を殺戮した。日本は1910年に朝鮮を併合し、朝鮮人は現在になってもこの亡国の痛みを忘れることができずにいる。
日本の南への拡張は基本的な国策であったため、第二次世界大戦を引き起こし、朝鮮・中国を侵略し、東南アジア全体を占領した。表面的には、些細な出来事により衝突事件が発生したように見えるが、実際にはすべての衝突は予期されていた陰謀である。この陰謀は1929年の田中上奏文の中で、はっきりと計画されている。
日本は戦後の平和憲法、冷戦の利益、米国との同盟関係、米国の保護により今日まで発展を続け、ついに再起を果たし、世界有数の経済・軍事強国になった。この状況は、ドイツとほぼ同様だ。ゆえに日本人は今日のドイツが欧州の指導国になったのを目にし、図々しくもアジアで「より大胆な指導者の地位」を求めようとしている。