ロシアと日本は2日、外相・国防相による「2+2」会談を開いた。双方は防衛交流の拡大で合意に至ったが、ロシアは日本が米国の世界ミサイル防衛システムにおいて演じる役割に対して、懸念を表明した。「新華ネット」が伝えた。
ロシア「非常に関心」
セルゲイ・ラブロフ外相とセルゲイ・ショイグ国防相は同日、岸田文雄外相、小野寺五典防衛相と東京で会談した。
会談後、ショイグ国防相は日本のミサイル防衛システムの発展に対して、懸念を表明した。ショイグ国防相は、「ロシアは米国がアジア太平洋およびヨーロッパで構築しているミサイル防衛システム、日本の2基目のXバンドレーダーに対して懸念しており、ロシアと日本はより多くの会談を開くべきだと提案した」と語った。
ノーボスチ・ロシア通信社はショイグ国防相の発言を引用し、「日本を含む、米国の世界ミサイル防衛システムの建設が、ロシアの非常な関心を引き付けている。特にアジア太平洋地域の戦略的バランスが打破される恐れがある」と伝えた。
共同通信社は複数の高官の話として、「ショイグ国防相は会談の中で、日本のミサイル防衛システムは現段階でロシアの核抑止力に対する脅威にはならないが、日本のミサイル防衛システムが米国の世界ミサイル防衛システム内に収まれば、戦略的優勢は米国側に傾くと伝えた。小野寺防衛相は、日本のミサイル防衛システムは、防衛のみに用いられると応じた」と報じた。
日本はロシア側に対して、日本版NSC(国家安全保障会議)、安倍首相の集団的自衛権行使に向けた政策を含む、日本の防衛政策に対する理解を求めた。
岸田外相は記者会見において、ロシアは日本の防衛政策に理解を示したと述べた。しかしラブロフ外相は、「ロシアは日本が平和と対話の手段を順守し続け、すべての問題を解決していくと理解している」と強調した。
日本の「基盤」に変化なし