日本と中国は紛れも無く敵同士だ。しかし現在の人口発展の流れを見ると、対抗と競争は気の短い老人たちの間で繰り広げられることになりそうだ。豪シンクタンク「ロウイー国際政策研究所」のウェブサイトが伝えた。
東中国海情勢がヒートアップしている。中国は日本に絶えず圧力をかけ、「釣魚島(日本名・尖閣諸島)の主権について協議しない」という日本の立場を放棄させようとしている。小野寺五典防衛相はこのほど、中国が毎週1回の頻度で公船を「尖閣諸島」の海域に派遣していると批判し、「中国が尖閣諸島の海域に侵入する行為は、平和な時期と緊急時の中間にあるグレーゾーンに位置している」と述べた。
中日の係争は危険な衝突の縁に立たされている。しかし小野寺防衛相が、グレーゾーンという言葉により東中国海の情勢を形容したことには、皮肉が込められている。この大国間の競争は非常に独特で、二人の主役が急速に高齢化している。
これほど高齢の敵同士をかつて見たことがない。両国は伝統的な手段により戦略的優勢を得ようとしているが、中国と東京はこの大国の駆け引きを続けるための人口を急速に失いつつある。
中国の統計データによると、昨年15−64歳の人口が345万人減少した。中国老齢科学研究センターは、中国の現在の高齢者数が2億200万人に達すると発表した。これは一つの大国の総人口と同じ規模だ。日本において、65歳以上の高齢者が総人口に占める比率が、23%を超えている。今後数十年間で、この比率は3分の1に達することになる。
両国は今後、軍人になれる年齢の人口を失い、日増しに複雑化する軍事力をコントロールできなくなる。また軍事力のために多くの富と実力を提供する創造性あふれる産業に対しても、労働力を提供できなくなる。
しかしながら、国際政治においてはいくつかの可能性が存在する。高齢化した国が、より平和的になるとは限らない。また高齢化は長期的な流れであり、すべての国民が高齢者になるまでに、多くの厄介な問題が出てくる。
歩行器(障害者や高齢者の歩行を補助する器具)が、ミサイルに代わる中国と日本の主力武器になるかもしれない。これは面白い発想だが、より危険な状況が生じる恐れもある。例えば高齢化のロシアは、核兵器により安全を保障しようとした。日本と中国は、無人機とロボットに興味を示している。両国の若者の好みによると、衝突は複雑な電子ゲームに似たものになるかもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年11月17日