安倍晋三首相は11日に、建国記念の日の談話を発表し、国民が「愛国の心」を養い、より強い日本を創造することを願った。報道によると、談話では日本の過去の侵略・植民地支配の歴史について触れられなかったという。これまで日本の歴代首相は、建国記念の日に談話を発表していなかった。
左と右の勢力の駆け引きを経て、左翼の力がかつてないほど弱まっている。この状況の中、日本の政治の右傾化が大きく発展している。
前駐大阪中国総領事、中国国際問題研究所客員研究員の王泰平氏は、「この談話は、安倍首相が歴史に逆行し、日本を平和発展の道から外れさせる一つの手段だ」と指摘した。
王氏は、「日本は戦後、平和発展の道を歩んだが、国内には軍国主義の残党勢力が存在しており、過去の勢力を取り戻そうとしていた。以前は反対勢力が強い力を持っていたため、これらの残党勢力が主流になることはなかった」と語った。
王氏は、「安倍首相が再任を果たすと、日本の政治の右傾化がより深刻になった。安倍首相の11日の談話は、政治右傾化の激化の新たな証左であり、安倍首相が歴史に逆行し、日本を平和発展の道から外れさせる一つの手段でもある」と分析した。
王氏は、「いわゆる建国記念の日とは昔を偲ぶもので、以前はただの国民の祝日に過ぎず、政治活動は催されなかった。安倍首相は2012年末に再任すると、日本の侵略の歴史を否定し、教科書と教育基本法を改訂し、中国対抗を明確に表明している。さらに特定秘密保護法を強行採決し、靖国神社を参拝した。安倍首相の一連の言行は、周辺諸国の警戒を強めている」と指摘した。
王氏は、「この談話には安倍カラーが反映されている。その目的は、人々の思想と意識を変化させることだ。懸念すべきは、日本の多くの若者は現代史をよく理解しておらず、日本が近現代に何をしたかを知らないことだ」と述べた。