AP通信社によると、福島救援活動に当たった米国の水兵約80人は、原発を運営する東京電力に対し、3年前に福島で「トモダチ作戦」を実施した際に同社は福島の放射線漏れの実際のレベルと危害を隠したとして10億ドルの賠償を請求した。
報道によると、同訴訟は米サンディエゴの連邦裁判所に提出された。東京電力は船員に何の危険もないと繰り返し伝えたが、彼らは危険な高い放射線を浴び、その後に数十人がガンを引き起こし、乳児1人が先天性障害を持って生まれた。しかし、東電は、軍事指揮官は彼らからしか安全だとしかわからず、「全く信頼できない」とした。
米国の水兵が東電に対して関連の訴訟を起こしたのは2回目となる。彼らは2012年に福島原発を運営する東電が日本政府と結託して米国に事故を隠蔽したとして集団訴訟を起こしたが、米国の地方裁判所の裁判官は受理しなかった。
2012年の訴訟が棄却されたのは、東電は日本政府が保有するため訴訟相手は日本政府だと判断されたためである。裁判官は他国政府に対する裁判は米国の裁判所の能力を超えていると話した。今回、訴訟相手は東電だけになった。同社が運営する3つの原子炉は2011年3月に溶解し爆発し、大気中に放射線をばら撒いた。
訴訟を起こした水兵はサンディエゴの空母「ロナルド・レーガン」に就役し、地震による津波の発生後、食料と水を仙台市に運ぶ任務を担当した。彼らは当時、米海軍に派遣され、福島の放射線漏れの被災地に向かい救援活動を手伝った。
任務期間中、東電と日本政府は「ロナルド・レーガン」とその他の艦船は放射線に接触した恐れはないと何度も強調し、兵士は引き続き艦上の水を飲み、食事を作り、洗濯した。しかし、実際は福島の放射線漏れは広がり始めていた。救援任務を終えて帰国した後、多くの兵士が体の異常を訴え、白血病や精巣腫瘍などさまざまな問題が見つかった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年4月9日