5月入りしてから、日本の政界に各党が相次いで訪中する動きが見られている。政権与党の自民党の高村正彦副総裁が4日、日中友好議員連盟の代表団を率いて訪中するほか、社民党も2日夜に、5月下旬に代表団を中国に派遣し、中国共産党との政党間の交流を回復すると発表した。中日の政府間交流が推進しがたい状況の中、「党の外交」という半官半民の方式は、中日関係の氷を溶かす力を発揮すると分析されている。
2日付の毎日新聞によると、高村氏は日中友好議員連盟の会長として、4日から6日にかけて訪中することになる。高村氏の訪中日程、中国のどの指導者と会談するかについては、現時点では明らかにされていない。毎日新聞などのメディアは1日、全国政治協商会議主席の兪正声氏、中日友好協会会長の唐家セン(センは王に旋)氏らが、高村氏と会談すると予想した。また一部報道によると、高村氏は習近平国家主席や李克強総理との会談を希望しているという。
毎日新聞の記事は高村氏の訪中目的について、「日中関係が悪化する中、自民党は議員外交により中国の首脳と意見を交換し、関係改善を実現しようとしている」と報じた。また日中友好議員連盟の他に、自民党内の多数の「ハト派」議員が加わる「アジア・アフリカ問題研究会」(会長は自民党税制調査会長の野田毅氏)も、自民党内のすべてがタカ派ではないことを示すため、7日から9日にかけて訪中する予定だ。
自民党の他に、社民党も5月下旬に中国に代表団を派遣する予定で、現在はそれに向けた準備にとりかかっている。共同通信社は、「社民党は10年ぶりに、中国共産党との政党間の交流を回復させようとしている。吉田忠智党首は訪中団の団長になり、村山富市元首相も同行を検討中だ」と報じた。
日本メディアは、「村山氏が中国で豊富な人脈を持つことから、社民党の訪中団は中央対外連絡部長の王家瑞氏ら中国側の要人と会談することに期待しており、中国側と調整を進めている」と分析した。吉田氏はメディアの取材に応じた際に、「現在の日中関係を見ると、双方の首脳が容易に会談することはできない。我々は日中関係の前進を推進する力を発揮したい」と強調した。
道紀忠華シンクタンク上席研究員の庚欣氏は3日、環球時報の記者に対して、「日本の各党による訪中は、中日関係に対して大きな促進力を発揮する。中日関係は単純な政府間交流ではなく、民間交流を基礎とし、民により政を促す関係だ。中日の国交樹立の過程において、当時の野党は大きな力を発揮した。その後の度重なる中日の危機においても、野党は調和者としての役割を果たした。ゆえに中国政府は、野党との協力の継続を重視している。また日中友好議員連盟は超党派の団体で、団長の高村氏は党内で安倍首相に次ぐ地位を占めている。これは安倍首相の代表者が訪中し、中日関係の改善を模索すると見ることができる」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年5月4日