日本の岸田文雄外務大臣は3日、日本人拉致問題を解決するために安倍晋三首相が朝鮮を訪問する可能性があることを明らかにした。日本の閣僚が安倍首相の朝鮮訪問の可能性に言及したのは初めてであり、この発言は世間を揺るがした。
韓国紙「ハンギョレ」は、拉致問題で大きな進展が得られるのであれば、安倍首相は朝鮮訪問を積極的に進める可能性が高いとの見方を示した。2002年、当時の小泉純一郎首相は朝鮮を初訪問し、5人を日本に連れ戻した。04年5月、小泉氏の2回目の訪問で、拉致された日本人の親族5人が日本に帰った。
韓国聯合ニュースは3日、朝鮮と合意に達したり、プーチン大統領を日本に招くなど、安倍首相は立て続けに裏でオバマ大統領にマイナスになることをしていると伝えた。報道によると、この動きは2013年末に安倍首相が靖国神社を参拝したときに始まり、米政府は失望を示した。目標を果たすためにあらゆる手をつくしてオバマ大統領が日本を国事訪問しても、安倍首相は米国が最も関心を示すTPP問題で譲歩することはない。日朝の合意に米国も不快を感じ、人道主義問題に対して米国は何も言えないが、日本のこの行動により、日米韓の朝鮮に対する圧力に「制裁の隙」が生じる可能性がある。安倍首相の行動がオバマ大統領を失望させるのに伴い、今後日米関係が再び冷ややかになる可能性も否定できないとの分析もある。
ある日本人学者は「環球時報」に対し、「安倍首相は日本人拉致問題の解決を通して自身の外交の成績を勝ち取ろうとしている。また、朝鮮との関係改善を通してアジアの外交の苦境から抜け出そうともしている。同時に、朝鮮も日本との関係改善を突破口にし、米国と交渉しようと考えている」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年6月4日