5日夜、1千人を超える日本人が東京・新宿の街を練り歩き、「集団的自衛権の行使反対」、「憲法第9条を壊すな」、「安倍政権打倒」などのスローガンを口々に叫んだ。デモ隊が新宿の主な通りを進んでいくと、多くの市民が飛び入り参加し、集団的自衛権の行使反対の声が新宿の街に長らくこだました。
デモの現場を取材すると、女子大生が涙声で訴えていた。「戦場に行くのは安倍首相なの?違う!私たち若い世代。だから集団的自衛権の行使には絶対反対」だという。
参加者の野村さん(78歳)は、「戦後の最も苦しい時代をくぐり抜けてきた。そんな私にとって戦争の記憶は苦いものだからこそ、集団的自衛権の行使には断固反対する」と話し、大木さんは「戦争は地獄です」と語った。
集団的自衛権の行使については、自衛隊にも不満の声が出ている。共同通信社の報道によると、自衛隊幹部の一人は次のように語った。ごく単純化していえば「法律が整いました、新しい任務を遂行してもらいますということだが、それは承伏できない」。政府はこの問題をめぐって自衛隊の考えを考慮しておらず、「自衛隊が政治の道具にされてしまった感がある」という。別の匿名の自衛隊士官によると、日本政府が海外の戦場に兵を派遣することを決定したら、自衛隊を辞職して実家に帰り、家業を継ぐか違う仕事を探すという。「平和な時代に生まれて、戦争のための特殊訓練は受けていない。自衛隊員に過大な期待をしないでほしい」という。
防衛大学は日本の自衛官養成機関だ。日本紙「東京新聞」によると、2001年に日本政府が自衛隊をインド洋に派遣すると決定した時、同大で学ぶ自衛官(学生)の3割近くが中途退学したり、早期除隊したりしたという。04年1月から08年12月の約5年間に政府が航空自衛隊を中東に派遣した際には、05年に中途退学や早期除隊を申請した自衛官は一度に163人に上り、入学者数の約4割に達した。同紙によれば、今回も同大は新たな退学ラッシュを迎えることになるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年7月7日