復旦大学の韓結根教授は著書『釣魚島歴史真相』(復旦大学出版社、海豚出版社刊)で、島名に関連のある他の島々を中国の釣魚島(日本名・尖閣諸島魚釣島)、黄尾嶼(日本名・久場島)、赤尾嶼(日本名・大正島)とひそかにすり替える手法で釣魚島(日本名・尖閣諸島)の窃取を企てる日本の手口を暴露した。
日本政府は沖縄の漁師の間で「ユクン・クバジマ」と呼ばれ、八重島で「イーグン・クバジマ」と呼ばれた島々を「尖閣列島」として、釣魚島及びその附属島嶼(日本名・尖閣諸島)の領有権を日本が有する論拠としている。「ユクン」は釣魚島(日本名・魚釣島)、「クバジマ」は黄尾嶼であり、「赤尾嶼は久米島に近いことから、久米赤島とも呼ばれた」というのが彼らの考えだ。
「琉球文献『指南広義』を読んでいる時に私は疑問が生じた。『クバジマ』は釣魚島、黄尾嶼、赤尾嶼と並んで出てくる島名で、しかも同じページに出てくる。『クバジマ』が黄尾嶼であることがどうして可能だろう?」と韓教授は指摘。
琉中両国の歴史文献を全面的に整理し、これらの島名に対する琉球学者の考証・解釈に基づいて、韓教授は次のことに気づいた。日本政府の言うこの3つの島は、中国固有の領土である釣魚島及びその附属島嶼のことではなく、琉球王国時の西馬歯山の附属島嶼である魚釣島、久場島、赤島のことだ。これらの島々は中国固有の領土である釣魚島から約1550~1560里の航行距離(直線距離ではない)、黄尾嶼から1310~1320里、赤尾嶼から710~720里の距離にある。
「これらの島々は本来全く無関係なのに、日本は中国語と日本語の語順の違いを利用し、琉球語の『クバ』の音のイメージによる不確定性などを利用して、これらの島名を中国の釣魚島、黄尾嶼、赤尾嶼を指すものとした。これはひそかにすり替える手法によって、中国固有の領土の窃取という野心と目的を達成する企てだ」と韓教授は指摘した。
著書『釣魚島歴史真相』で韓教授は、日本政府の釣魚島及びその附属島嶼の領有権の他のいわゆる『証拠』についても反論し、はっきりさせている。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年7月31日