大都市でも空き家の問題が
日本の空き家問題は辺鄙な農村部や中小都市だけではなく、大都市と首都圏にも及んでいる。例えば1970年代に関東地方で住宅を購入した人はすでに高齢者となっており、高齢者福祉施設に入るか亡くなっている人もおり、多くの空き家が生じている。
住宅が密集する横浜市西区の町内会長は、「住宅区内では10年前から空き家が増加している。住宅区内は坂道が多く、道路が狭く、一部の道は大きめの乗用車が通過できないため、建て直しても売り・貸しに出せない。そのため多くの住民が現地を離れ、住宅を置き去りにしている」と述べた。
東京都大田区でも、多くの空き家と廃墟が出現している。今年5月の調査で、大田区の木造建築の建物が倒壊し、歩行者を巻き込む恐れがあることが明らかになった。所有者が見つからず、大田区はどうすることもできなくなっている。