制裁と接触、ジレンマに陥る日本
安倍首相は2012年12月に再任を果たすと、ロシアのウラジミール・プーチン大統領と何度も会談をし、良好な個人的な関係を模索し、両国の領土問題を解決し、平和条約を締結しようとしてきた。
しかしウクライナ情勢の変化により、日本はジレンマに陥っている。日本はロシアとの接触の維持を願いながら、米国およびEUに追随し対ロ制裁を強いられているのだ。
日本でウクライナ情勢による対ロ追加制裁が閣議決定されると、ロシア側は直ちに反応し、両国が今月下旬に実施する予定だった副外相級会談の延期を発表した。この会談はプーチン大統領の訪日の地ならしとなるはずだったので、ロシアの延期発表により、プーチン大統領の訪日の雲行きが怪しくなってきた。
クリール諸島はカムチャツカ半島と北海道の間に位置する。日本はその南部に位置する歯舞、色丹、国後、択捉の4島を、「北方四島」、「北方領土」と称している。ロシアは南クリール諸島と称している。
日本が1945年に敗戦すると、旧ソ連がこれらの島嶼を占領し、現在はロシアに実効支配されている。双方がこれらの島嶼に対する主権を主張していることから、日本と旧ソ連(その後のロシア)は戦後も平和条約を締結していない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年8月14日