釣魚島(日本名・尖閣諸島)の周辺で常態化する中国公船への対応を強化するため、海上保安庁が新設する「尖閣専従部隊」に投入される大型巡視船の建造が進んでいる。横浜市「ジャパンマリンユナイテッド」の工場の建造ドックでは、2隻の船体がほぼ完成し、塗装作業が行われている。8月20日付の毎日新聞が伝えた。
新たに建造される巡視船は計10隻で、悪天候時の安定性を重視して船底の丸い「排水量型」を採用する。これらの巡視船は全長96メートル、総重量1500トンで、遠隔操作が可能な放水銃や20ミリ機関砲を装備する。建造費は1隻約57億円。2015年度までに順次就役し、既存の2隻を加えた巡視船12隻、約600人の体制が整う。
中国公船による釣魚島周辺の日本領海への進入は、政府が釣魚島を国有化した2012年9月以降急増している。同年は20日(延べ68隻)、13年は54日(同188隻)に達した。昨年8月をピークに減少傾向にあるが、今年も今月18日までに計19日、延べ50隻が進入している。海保幹部は「釣魚島周辺での中国船の活動活発化がなければ、これだけ早いペースでの体制強化はあり得なかった」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年8月22日