韓国のソウル平和賞審査委員会は17日、第12回ソウル平和賞をメルケル独首相に授与し、ドイツを代表し第二次世界大戦の歴史を心から反省したことを表彰すると発表した。メルケル首相も、韓国で授賞式に出席する予定だ。この措置は一部メディアから、韓国が日本を暗に批判していると伝えられた。
ソウル平和賞は1994年に、ソウル五輪の成功を記念して創設された。同賞は2年ごとに授与され、現在まで潘基文国連事務総長を含む11人の受賞者が出ている。在任中の国家首脳の受賞は、これが初めてだ。
韓国紙『文化日報』は17日、「ソウル平和賞を受賞したメルケル氏、歴史の反省と謝罪で人類の尊厳を示す」と題する記事の中で、「メルケル首相は2005年に、ドイツ初の女性首相に就任し、2007年9月の国連での演説で、ドイツが犯した歴史の過ちについて公式に謝罪した。メルケル首相は2008年3月に、イスラエル議会での演説で、ホロコーストはドイツ人の恥だと述べ、深々と頭を下げてイスラエル人に謝意を表した。これらの現行は、メルケル首相の人類の尊厳と人権問題への重視を十分に示している」と報じた。
韓国のアナリストは、「韓国がメルケル首相に平和賞を授与するのは、正確に歴史を見据える態度とは何かを、日本に間接的に伝えるためだ」と分析した。中央日報は、「ソウル平和賞審査委員会は、メルケル首相に対する評価の中で、『メルケル首相の行為は、自国がかつて世界の人々に対して犯したさまざまな罪を真っ向から否定し、人権を抹殺・蹂躙する現在の独裁国にとっては、徹底的に反省し人道を取り戻す重要性に気付かせる警鐘だ』と指摘した。その矛先が日本に向けられているのは明らかで、いつまでも慰安婦などの歴史問題を正確に見据えようとしない日本政府を批判し、誠意ある謝罪をするよう促している」と報じた。AFP通信も、「韓国はこれまで、日本がかつての朝鮮半島の植民地支配の歴史について、十分に反省していないと批判してきた。韓国は今回、日本を暗に批判している」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年9月18日