環球時報の記者は防衛省のウェブサイトで、中谷防衛相が5日に防衛省職員と自衛隊に向け発表した年頭の辞を閲覧した。中谷防衛相は中国が「日本の領海に侵入」し、中国が東中国海に防空識別圏を設定したことを批判し、さらに中国の戦闘機による「異常接近」についても触れた。中国国防部は12日、ウェブサイトのトップページで「新聞事務局、日本防衛相の年頭の辞について記者の質問に回答」と題する記事の中で、「中谷防衛相の新年の辞は中国軍に対する侮辱だ。東中国海の防空識別圏の設定は、中国が主権ある国として持つ権利であり、中国軍の関連海域・空域における活動は完全に正当かつ合法的だ。日本の防衛部門の指導者は事実をないがしろにし、古い主張を繰り返し、中国の軍事的脅威を誇張している。中国はこれに断固反対する」と表明した。
ロイター通信は、「中国が日本の新防衛相を批判するのはこれが初めてだ。中国国防部の批判は、両国関係の脆弱性を浮き彫りにした。日本は中国を侵略した戦争の反省を拒んでおり、中日関係の痛手になっている」と伝えた。
「週刊現代」副編集長の近藤大介氏はこのほど記事の中で、「2015年の日中関係は昨年同様、変動と混乱の一年になる可能性がある。中国は第二次世界大戦勝利70周年を利用し、日本が敗者、中国が勝者であることを強調し、日本の代わりにアジアのリーダーになろうとしている。しかしに日本は中国が第二次世界大戦の勝者であることを認めていない」と論じた。
中国外交部の洪磊報道官は12日、記者の質問に回答した際に、日本政府が9日に発表した政府答弁書の内容を批判し、「中日が両国関係の処理・改善を巡り取りまとめた4つの合意事項の中身と方針は明確だ。日本はこれをよく理解している。日本は約束を守らなければならない」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年1月13日