ニューヨークの国連本部で現地時間23日、議長国・中国の王毅外交部長が公開討論会を主宰した。この中国の提案によって開かれた公開討論会は、「国際平和・安全の維持 歴史を鑑とし、国連憲章の主旨と原則の毅然たる承諾を再度強調」をテーマとした。王外交部長は、安保理の今月の議長国となった中国が公開討論会の開催を提唱したのは、各国とともに歴史を鏡とし未来を切り開くためだと述べた。「環球時報」が伝えた。
王外交部長は、「我々は憲章の精神を温め、現在の時代の流れや実需と結びつけることで、憲章の中身を豊富にし、新たな活力を注ぎ込むべきだ」と指摘した。王外交部長は演説の中で4つの主張を行い、世界各国(特に主要大国)が協力の意識を強化し、対抗の発想を捨て、各国の協議・協力により世界・地域の平和的発展を妨げる重大な問題を解消するべきだと強調した。
24日付の読売新聞は、王外交部長が発言の中で、「反ファシスト戦争での歴史の事実は明らかだが、いまだに真実を認めたがらず、審判を覆そうと試み、過去の侵略の犯罪をごまかそうとする者がいる」と指摘したと報じた。毎日新聞や朝日新聞などのメディアは、王外交部長のこの発言について、安倍政権の歴史認識をけん制し、「暗に日本を批判した」ものと判断した。
王外交部長は公開討論会後、中国の提唱の矛先は日本に向けられたものだったかというメディアからの質問に対して、「中国は各国国民の全体的な利益、人類の平和と未来を着眼点とし、討論会の開催を提唱した。歴史を鏡とし、未来を切り開くことがその目的だ。中国は大国として広々とした胸襟を持ち、誰かに矛先を向ける必要はない。当然ながら、これを自分と結びつけて考えようとする人が現れることを望まない」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年2月25日