さいきん、知人のお孫さんが国際幼稚園に入って、三歳からバイリンガルの教育を受けているらしい、という話を耳にして、まさに中国ではやっている言葉として「人生のスタートラインで敗北者となるな」ということそのものだと感じている。
就職してからの数十年のことを考えると、できるだけ多くのずば抜けた知識、スキルを身につけた方が順風満帆にいくことは明らかである。知人で子供を連れて外国勤務に赴いた人が、任を終えて子供を連れて帰ってきたはいいが、その子供が本国の学生生活に融け込めずとまどっているケースもある。こういうことから、中国で本当の意味での生徒の負担減を目指すには、中国の教育システムそのものをいくらか組み換えていくことが必要ではないか、と考えている。
中国で「拼爹」(お父さんの力を比べ合うこと)という言葉がはやっているように、子供たちが社会に出て、スムーズに暮らしていけるかどうかは、親の力いかんにかかっているという見方もある。