中国ではほとんど毎日のように世界の強豪の試合の模様がテレビで放映され、サッカーファンの人数も多いので、サッカーの試合は注目の重点となっている。そして、いくらか進歩はしたものの、ずっと戦績がパッとせず、二流チームといわれつづけている中国チームに対する不満がうっ積していたところにこの負けいくさとなったからたいへん、サッカー主管部門は冷静に対処することに努めはしたが、スポーツ記事には「象が竜を打ち負かした」といった表現も出てきて、不満がだんだんとふくらんでいくかに見えた。サッカー主管部門は、カマーチョ監督に対する解約を明らかにし、その話し合いに入っている。
中国のスポーツ界は全般的に見て、オリンピックなどで上位を占めるに至っているが、サッカーなどのボールゲームはどうも思うとおりには進歩が見られないというのが現状である。同じアジアでも日本のサッカーは中国より進歩しているし、中央アジア、中近東のチームも中国より強くなっている。
私見では、今回の出来事は、中国のサッカー界にとっては、苦境から脱出するキッカケになると見ているが、そのためには中国人の体質に合ったサッカーのスタイルを構築する必要がある。卓球、バドミントン、飛込みなどは独自のトレーニング法を編み出して、好戦績を示しているではないか。もちろん、個人のプレーを主とするものと、イレブンのコンビネーションを必要とするサッカーとは異なるところもあろうが、このあたりで中国の特色のあるサッカーのトレーニング法を編み出して中国チームのレベルアップをはかることを考えてはどうか。サッカー・ファンの1人としていつもこのことを考えている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年6月28日