林国本
今年は中国サッカー・チームにとって大変な年だった。タイ青年チームに1対5で負けたことはサッカー・ファンにとっても、選手たちにとってもショックだった。しかし、スポーツ主管部門が冷静に対応し、代行の形でナショナル・チームの監督となった傅博さんが上手に立ち直る方向へチームをひっぱっていったおかげで、だんだんと挫折のショックから脱出し始めている。
先般の東アジア・カップ大会では、男子2位、女子4位となり、チーム全体としてはよく頑張ったと評価されている。しかし、専門家たちはこの戦績を冷静に受け止めている。つまり、今回出場した日本チーム、オーストラリア・チームなどは最強の陣容ではなく、若手を鍛え、新メンバーを選ぶ機会としてこの大会に出場していたので、中国チームは最強の相手と対戦したのではないわけだ。したがって、有頂天になって、手放しで喜んではならないのである。それでも、今回男子、女子ともベストを尽くしてよく頑張ったというのはファンたちも認めている。
中国は卓球、ダイビング種目、バドミントン、体操などで世界でも強豪と認められているし、卓球など二、三の種目では国外にも監督、コーチを送り出している。それなのに、サッカーはなが年二流、三流のレベルで低迷している。ファンたちはイライラしている。それゆえに、タイ青年チームにこてんぱんにやられたことと今回の東アジア・カップ大会は、中国サッカーが立ち直れるためのきっかけになるのではないだろうか。