林国本
第七回世界イチゴ博覧会が2月18日北京近郊の昌平区で開かれた。これまでの六回は欧米各国で開かれたが、今年は北京で開催されることになった。
世界各国のイチゴ栽培業者、園芸関係者、学者がセミナー参加や視察、見学に訪れた。北京テレビは毎日その動きを報道した。
今回の目玉として、鉄骨構造の近代的ハウス栽培施設が披露され、いろいろな種類のイチゴが栽培されている区画が見学者でいっぱいになった。さまざまなセンサーによる室内温度のコントロール、適時の点滴灌漑などを目にして、未来の園芸型農業のモデルがどういうものか、多くの見学者の興味を集めた。
受粉はオランダから導入されたクマバチがおこなっていた。このクマバチは普通のミツバチより2倍も大きい頭部があり、受粉効率もよいので世界各国で導入されているもの。今回は80箱、1万匹以上のクマバチが博覧会の諸施設で受粉を続けた。また、冬はあまり晴天に恵まれない北京の実情を考えて、LEDランプがあちこちに設置された。高所からぶら下がったイチゴは、まるで滝のような景観となり、また、鉄骨ハウスの中には、イチゴ通りと言ってもよい道路がつくられ、見学者たちはゆっくりと歩きながら、いろいろなイチゴの壁の間を通って、世界各国から導入したイチゴを見てまわっていた。もちろん、こうした施設のイチゴは勝手に摘み取って食べてはいけないので、博覧会場の周辺には、見学者が摘み取って食べてもよいグリーンハウスがあちこちに設けられていた。