金メダル大国中国の後継者不足に関する「杞憂」

金メダル大国中国の後継者不足に関する「杞憂」。

タグ: 金メダル大国中国

発信時間: 2015-03-13 17:56:33 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

しかし、一部メディアの記事によると、生活水準の向上、IT技術の向上など喜ばしい進展の中で、いろいろと問題視すべきことも一部に現れているらしい。一例を上げると、小、中学生、高校生たちの宿題の山積み、受験勉強のための補習学校(つまり、日本でいわれている塾のこと)通いで、「部活」などに参加する時間がなくなって、青少年の健康水準の低下傾向が目につくようになっていることだ。特に大都市ではこうした現象が目立っているらしい。こういうことが普遍化すると、放課後にボールを蹴ったりする時間がなくなるのではないかと懸念する向きもある。「発達心理学」の視角からいうと、成長期の青少年はいろんなスポーツ、ゲームを体験することが望ましい、といわれており、私もこの説には同感だが、しかし、現実の受験、就活をみていると、宿題の山積み、塾通いは避けて通れないような気もする。私は長年、検定試験の仕事をお手伝いしてきたので、今の世の中では知識の蓄積がなければかなり不利な立場におかれるのではないか、という「杞憂」みたいなものを感じている。

そういう意味で、中国のスポーツ界もやがてはこうした社会の波にさらされる日が来るのではないかと懸念している。

ゴールドメダル総数でトップに立つことは、世界じゅうで他国、他地域に追われる立場に身を置くことをも意味するし、また、たえず優秀選手を補充しなければならなくなる。こうした状況にいかに対応していくか。これも新たな課題であろう。また、著名なゴールドメダリストは引退前から再就職のポストが用意されているようだが、数多くの裾野にいる一般選手たちは引退後の再就職が問題になるケースもあるらしい。もちろん、これはスポーツ主管部門のカバーする範囲の事柄ではなく、高いレベルの仕事であろう。さもなければ、優秀な後継者を育成する上で、ネックとなるかも知れないからだ。世界各国、各地域のスポーツ世界での激しい競争を見ていて、こうした「杞憂」みたいなことを考えている昨今である。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年12月2日

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