さらに、各外国館の展示によって、見学者たちは、いながらにして世界の産業の動きを垣間見ることができたことは、長い目で見ればやがては大きな収穫であったことを実感することになるに違いない。
そして、大、中、小さまざまな国のパビリオンでくり広げられた行事によって、これもまたいながらにして、国際的視野を広げる機会となった。海外旅行もめずらしくなくなったご時世ではあるが、こうして集中的に各国の事情を知る機会も大切である。
そして、今回の万博でもう1つ特に取り上げなければならないのは、ソフトとスマイルのセキュリティ措置のことである。ものものしさを少しも感じさせないソフトな対応は、これから、各地で催されるイベントにとっても大いに参考になると思う。
また、ボランティアたちの円熟した対応ぶりも、中国におけるボランティアの成長を示すものである。
最近、メディアで万博跡地の再利用についての話題も目にするようになった。私見ではあるが東京のウォーターフロント、千葉の幕張のような特等地である跡地は、金のなる木、金のタマゴを生み落とすニワトリと言っても過言ではない。じっくりかまえて、5倍、10倍のメリットを捻出する「奇手」を考えてほしい。あせることはない。世界経済の上昇気流をがっちりと捉えて、一番メリットのある「跡地再利用」法を見つけることである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月19日