第二次大戦の旧日本軍731部隊の罪を暴くことを主旨とした「医学犯罪展」が、3月13日から15日にかけて京都の立命館大学・国際平和ミュージアムで開かれた。
展示会場では、731部隊が細菌兵器や武器の性能の研究などを目的に、捕虜に対して行った非人道的な人体実験の実態や、戦時中と戦後における日本の医学の進展が詳細に紹介された。展示内容を分かり易くするため、文字での叙述を極力減らし、図表や歴史的写真、軍医や被害者の証言を加えた。
京都大学医学部の吉中丈志教授は、展示内容は英・中・韓など多くの外国語に翻訳されており、より多くの人々に731部隊の罪の真相を知ってもらいたいと話した。
年配の来場者の中村さんは、戦争に関する展示会に頻繁に足を運び、自身の戦争の記憶と結びつけ、若者に戦争の恐ろしさを語っているという。「教科書が戦争の歴史をあいまいにし、日本が過去に起こした侵略戦争の史実を、子供たちがまったく知らないということを避けなければならない」
展示会場を数時間かけ、詳細に見て回ったという女性は、作家・森村誠一氏のドキュメント「悪魔の飽食」を読んで731部隊の恥ずべき罪を知り、今回の医学犯罪展を通じてこの歴史への理解を新たにしたという。「日本政府が今やるべきことは歴史を正視し、旧日本軍の当時の罪を認め、侵略を受けたアジア諸国に誠心誠意謝ることだ」
京都在住の女性は、展示内容にショックを受けたという。「以前は731部隊の名前しか聞いたことがなく、細菌戦を仕掛け、さらには人体実験などの罪を犯したとは知らなかった。展示によって、より多くの人が731部隊の罪深き行為を知ることを願う。特に安倍晋三首相は、その目で見てみるべきだ」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年3月16日