3月14日午後、東京体育館の小会議室は、全国から日本中国友好協会が制作した「証言 侵略戦争」3部作を見るために集まった多くの人たちで埋まった。「人民日報」が伝えた。
第1部は1991年に制作された「証言 侵略戦争 人間から鬼へ、そして人間へ」。3名の戦争体験者が、侵略戦争によって彼らがいかに人間から鬼へ変わり、中国で赦されざる残虐非道を行ったかを、そして中国の戦犯管理所で再び人間に戻ることができたことを、自分の言葉で語っている。さらに日本に帰ってからはそのような悲劇を二度と繰り返してはならないことを訴え続けてきたことが描かれている。
第2部の「証言 中国人強制連行」(1995年制作)では、当時の強制連行の悲惨な状況が語られている。
第3部は「証言 20世紀からの遺言 若者が問う侵略戦争」(2001年制作)では、戦争体験者が次第に世を去り、日本の若者がその経験を直接聞く機会が失われ、さらには侵略戦争の歴史そのものも忘れられようとしていくことに、大きな危惧が示されている。
侵略戦争の歴史を学校で教えるべき
2、3時間の上映時間の間、会場は重い雰囲気に包まれ声ひとつなかったが、上映後はいろいろな意見が聞かれた。
「とてもつらい気持ちです。多くの日本人は侵略戦争を理解しておらず、間違った歴史認識を持っています。もっと怖いには、最近、間違った歴史認識を持った人たちの声が大きくなっていることです。若い人たちにこういった映画を学校などで見てもらえることを願います」鈴木さん(女性)はこう話してくれた。
66歳の中村さん(女性)は「学校で歴史は勉強しましたが、映画で見たような侵略戦争の事実は今日始めて知りました」と語った。
「体験者のひとつひとつ言葉はとても重いです」・・・・
発言は相次いだ。ある画家(27歳)は「今日の映画を見て、侵略戦争の内容を題材にした絵を書いて、多くの日本人にそれの歴史を知ってもらえればと思います」
埼玉に住む秋山さんは「日本の学校教育に大きな問題があります。こうした映画を学校はもっと見せるべきです。学校だけでなく全国の各種の集会でも上映すべきです。安倍首相が戦後70周年談話で侵略と植民地統治を認めず、反省とお詫びをしなければ、日本はアジアでやっていくことはできない。多くの日本人がそのことに早く気づくべきです」と話す。
横浜から来た倉田さんは「ドイツがどのように反省し、欧州から信頼される国になったか日本は学習すべきだ。過去を徹底的に反省してこそ、各国との今後の友好関係を築ける」という。
今回の催しは日本の民間団体である「憲法を考える映画の会」が主催した。同会は2013年4月6日から毎月1回映画の上映。多くの国民に日本の憲法の重要性を訴え、その憲法を守ることで、悲劇を二度と繰り返さないように働きかけている。今回の上映会は第16回目となる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年3月16日