日中翻訳学院が主催する中文和訳の通信講座「武吉塾」第14期がこの4月から開講したが、同塾塾長の武吉次朗先生(元摂南大学教授)が「中文和訳に役立つ辞書類」を以下の通り推薦している。
「中文和訳に取り組む上で、手元にあると役立つ辞書類です。ご参考までに紹介します」として、講座の課題に取り組む際にも活用してもらいたいと話している。
なお、「武吉塾」の第十四期は、定員35人を大きく超えて、同塾の過去最多となる計40人が受講している。
○ 武吉次朗著『日中・中日 翻訳必携』(日本僑報社刊、1800円+税)
――中文和訳の基本的知識とテクニックをまとめた。翻訳の達人がそのノウハウを軽妙に明かす。
http://duan.jp/item/055.html
○ 武吉次朗著『日中・中日 翻訳必携 実戦編』(同、1800円+税)
――武吉塾の課題文から36編を精選。実戦的な翻訳のエッセンスを課題と訳例・講評で学ぶ。
http://duan.jp/item/160.html
○『朝日新聞の用語の手引き』(朝日新聞出版、1700円+税)
――朝日に限らず、各新聞社と通信社が、それぞれ同様の本を市販。用字用語集、中国の地名と人名の書き方、外来語の書き方等々がまとめられている。武吉塾の添削の基準は「そのまま新聞に掲載できるレベルの訳文」であるため、和訳の文章はすべて報道機関の手引きの定めに準拠していただきたい。
○『数え方の辞典』(小学館、2200円+税)
――4600語の名詞に付くいろいろな助数詞が、解説付きでまとめられている。
○『日本語語感の辞典』(岩波書店、3000円+税)
――「ごはん」と「めし」と「ライス」の語感の違いなど、約1万語について解説したもの。
○『明鏡国語辞典』(大修館書店、2900円+税)
――「私はいろいろな国語辞典を使っていますが、これは用例が豊富なので、いちばん手垢が付いています」(武吉氏)
○『中日辞典』と『日中辞典』
――いろいろ刊行されているので、適宜選んでいただきたい。
○『日本語表記ルールブック』(日本エディタースクール・500円+税)
――中文和訳の「最終製品」は、規範化された日本語文章であることが求められる。本書はそれに応えるもの。特に「数字の表記」「句読点と括弧」の解説は必読。
以上は「中文和訳に役立つ辞書類」の一部だが、最も基本的な“工具書”としてぜひご参考にしていただきたい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年4月13日