靖国神社は本日より、3日間の春季例大祭に入る。これまで靖国神社を参拝し、供え物を奉納していた安倍晋三首相は、月末の訪米への悪影響や批判を回避するため、今回は参拝を見送る方針を固めた。とは言え、安倍首相と日本政府の歴史問題に対する最近の言行は、依然として危険銀号を発している。
靖国神社の2015年春季例大祭は、4月21日から23日にかけて執り行われる。安倍首相は今年の春季例大祭の期間中にインドネシアを訪問し、アジア・アフリカ会議60周年を記念する首脳会議に出席し、アジア各国の首脳に対して戦後70周年に関する演説を行う。また安倍首相は今月末の訪米中に、米上下両院合同会議で日米関係の強化に関する演説を行う予定だ。
日本メディアによると、安倍首相は参拝を回避するが、自費で「真榊」を奉納する予定だ。安倍首相は再任以来、春季・秋季例大祭に真榊を奉納することで参拝の代わりとし、保守派の理解を求めてきた。政府筋は、「今回も同じ手法だ」と述べた。
安倍首相のこれまでと異なる「低姿勢」は、参拝した場合に東アジアの安定を願う米国から批判され、かつ苦境に陥っている日本の対外関係が停滞することを懸念したためと分析されている。日本メディアは、「一連の外遊前に靖国参拝を決めれば、欧米の世論から、東京裁判の結果を受け入れない歴史修正主義者だと批判される可能性がある」と伝えた。
これまで参拝を続けてきた、安倍内閣の中では靖国神社の「常連客」と呼べる山谷えり子国家公安委員長も、先ほど参拝問題について「安倍内閣の一員として適切な判断を下す」と言葉を濁した。高市早苗総務大臣も、「前回は(新聞の)社説で批判されたので、今回は明言したくない」と述べた。
日本の選挙は通常、夏に行われる。右派政治家が靖国神社を参拝する最大の目的は、右派の国民と遺族会から票を集めることだ。春季例大祭は、彼らが参拝する絶好のタイミングとなる。
2013年の春季例大祭では、168人の議員が集団参拝し、過去8年で最多となった。同年12月、安倍首相は在職中の首相として公然と靖国神社を参拝し、かつ何度も供え物を奉納している。その歴史に対する態度は、一目瞭然だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年4月21日