安倍首相も日本の歴史問題は米国との間ではなく、中韓両国との間にあることを理解している。そうでなければ、安倍首相も八方手を尽くし、中日韓首脳会談を実現させようとしないだろう。ゆえに安倍首相は一貫した政治理念を守るため、米議会でアジア・アフリカ会議の歴史的立場を維持する。この立場は、8月の「安倍談話」の主旨になる。
安倍首相の意図ははっきりしている。その基本的な歴史の態度は、先のアジア・アフリカ会議で中国からほぼ承認され、訪米中の演説で米国からほぼ承認されることになる。中米という二強の「許可」を得た中、国際社会がいかなる反応を示そうとも、8月に発表を予定している「安倍談話」は全世界に対する立場となる。
そのため安倍首相は米国で一貫した歴史の立場を表明することになるが、当然ながら米国社会からの批判に対する備えも整えている。安倍首相にとって、これらはいずれも実質的な中身を伴わないことだ。米日安保協力とTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)は、米日両国にとって実質的な共通の利益だ。ホワイトハウスが重視するのは、米日間の現実的な利益だ。
安倍首相の特殊な訪米は、単なる現実的な利益目的の外遊にすぎない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年4月27日