かつて激戦した日本と米国は戦後70年を迎えたが、安倍首相の今回の訪米によって、「和解」が実現されたように見える。しかし日本が米国と対等に付き合えるか、日米同盟において主導的な力を発揮できるかについては、いかなる変化も見られない。
米国と和解し、「希望の同盟」の建設を呼びかけながら、安倍首相は婉曲的な手段により、演説の中で中国けん制の原則について触れた。
安倍首相は祖父、A級戦犯の岸信介を崇拝している。安倍首相はアジアの隣国に対する植民地支配と侵略について、謝罪を拒み続けている。4月22日のバンドン会議で、安倍首相はアジア諸国に謝罪せず、「反省」の一言だけで植民地支配と侵略への言及を終えた。安倍首相はまた、バンドン会議でも和解の理念を示さなかった。
日本周辺諸国の経済発展について、安倍首相は「力により現状を変える」ことと考えている。海洋などの数多くの問題については、日本の「抑止力」を発揮すると公言している。
安倍首相の29日の米議会演説は、日米和解、中国けん制という明確なメッセージを送った。戦争から70年が過ぎ去った今日、日本は世界のすべての国と和解するべきだ。残念ながら安倍首相の演説からは、そのような内容を聞き取ることができなかった。積極的にアジア諸国と和解できない、そうすることもできない安倍内閣は、日米の「希望の同盟」を非現実的で脆弱なものとするだろう。(筆者:陳言 日本企業(中国)研究院執行院長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年5月1日