日露両国の「被爆地視察の争い」の波乱が収まらぬ中、日本は再びロシアとの第二次大戦を巡る「舌戦」に陥った。ロシアのラブロフ外相はこのほど、「日本は第二次大戦の結果を疑問視する唯一の国だ」と述べ、歴史問題および南クリル諸島(日本名・北方四島)問題に対する態度を厳しく批判した。菅義偉官房長官は20日、ロシアの主張には根拠がないと応じた。日本の関係者は、プーチン大統領が今年中に訪日を実現することに期待感を示した。環球網が伝えた。
RUSNEWS.CNの20日の情報によると、ラブロフ外相は18日にロシースカヤ・ ガゼータ紙の取材に応じた際に、敗戦国の領土の主張そのものが「異常だ」と述べた。ラブロフ外相は、「我々は常に日本人に対して、第二次大戦の結果を認めるのかと聞いている。日本人は、全体的には認めるが、この問題(南クリル諸島問題)は異なると答える」と話した。ラブロフ外相はさらに、「それならば当時なぜ国連憲章を批准したのか?第107条には、戦勝国が支払ったすべては神聖にして侵すべからずと明記されている。法的意義において、我々の南クリル諸島に対する主張が揺らぐことはない」と日本人に疑問を呈した。ラブロフ外相は、「ロシアは日本に国連憲章を順守するよう呼びかけている。彼らはいかなる反対意見も持てない。日本は第二次大戦の結果を疑問視する唯一の国で、そのようにする国は他にない」と指摘した。
ロシアメディア・スプートニクは20日、ロシアのナルイシキン下院議長が訪日し、同日午前の「ロシア文化フェスティバル」の事業計画に関する調印式に出席したと報じた。ナルイシキン氏は、日本政府が計画した安倍晋三首相との会談を謝絶した。ナルイシキン氏は、ウクライナ情勢による日本の対露制裁が、両国関係を妨げる要素であると述べた。安倍首相は6月上旬にウクライナ訪問を計画しており、ロシアから強い反発があった。
自民党の高村正彦副総裁は20日、ナルイシキン氏と会談した際に、領土問題の解決を促進するためプーチン大統領の年内訪日に期待すると表明した。日本の時事通信社は20日、ナルイシキン氏はプーチン大統領の最側近で、ウクライナ危機後に初めて訪日した政府高官だと報じた。
ロシアのペスコフ大統領報道官は20日、日本がプーチン大統領を招待した件について、「ロシアは日本がプーチン大統領を正式に招待してから検討したい。ロシアは平和条約を含む問題の対話に賛成する」と表明した。
共同通信社の20日の報道によると、日本は世界の指導者に対して広島と長崎の視察を呼びかけたが、日中の間には深い溝があり、対立が表面化している。しかしNPT最終文書案はすべての国の賛成が必要なため、日本は劣勢に立たされている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年5月22日