中国と張り合う日本、袋小路に入り込む

中国と張り合う日本、袋小路に入り込む。

タグ: AIIB 経済 日米 袋小路

発信時間: 2015-05-26 13:30:11 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

安倍晋三首相は先ほど、今後5年間でアジア地域のインフラ整備に1100億ドルを投資 することを発表した。これはパリのエッフェル塔を真似して建てた東京タワーの高さが8.6メートル上回っていたように、中国がアジアインフラ投資銀行(AIIB)のために設定した1000億ドルという出資金をわずかに上回る。しかしこれは、日本の口にしがたい心理を反映している。

海外メディアは安倍首相の意図を、「中国対抗」と描写している。確かにAIIBは中国の積極的かつ実務的な経済的行為、中国が唱える新秩序の世界的な求心力を示しており、日本が不快になるのも理解できる。米日の反応を見ると、米国も不快ではあるが、アジアの投資銀行のみで優越感を失うことはない。アジアに位置する日本の方が、過敏な反応を示している。

AIIB創設の提唱後、日本の各界は政府の情報の正確性、方針決定の遅れ、反応の適切性について反省している。日本は本来ならば経済大国だ。最近一部の「政治愛好家」が活発に活動しているが、各界の識者は経済を重視している。多くの人は、安倍首相は訪米前に米国のメンツに配慮するが、帰国後はAIIBの補習を行い、6月の財務相会談が良い機会となると予想していた。

しかし安倍首相の訪米後、日本は歴史認識、日米安保、経済・貿易(AIIBなど)の問題で態度を硬化させた。日米は「中国対抗」という中心的な目標を巡り、共通認識を形成したようだ。安倍首相が発表した1100億ドルの計画には、宣戦布告のような意味合いが込められているように思える。

中日の経済・技術・生産能力の相互補完性により、国際的な分業および産業チェーンにおける双方の協力が競争に勝るという、基本的な性質が形成されている。アベノミクスは日本の飽和型経済の海外進出ルートを打開できず、AIIBのような場を必要としている。海外は中日のAIIBにおける将来性に期待したが、日本はこの「便利な道」を通ろうとせず、自分の「丸木橋」を渡ろうとしている。我々も、嘆いているしかない。日米が当初AIIBの加入を断ったのは、市場に対する判断ミスによるものだったかもしれない。しかし日米が協力し、政治さらには安保面で対抗しようとしているのは、冷戦の後遺症と言える。だが、そうしてもAIIBが時代の流れに沿い事業展開することを止めることができない。

中日が経済面でぎくしゃくすることは、米国の利益に最も合致する。当然ながら日本も、国内外の政治・経済的利益の損失のバランスを取ろうとしている。日本は米国よりも、アジアにおいて中日のどちらがリーダーであるかを気にしている。この問題は常に中日の駆け引きの本質である。歴史認識や領土係争などは、この本質を巡り展開されている。中米のパワーバランスは、中日のそれほど近づいていない。また中米双方は理性的・実務的に、成熟した態度によって食い違いと向き合っている。中日はアジアで直接的に対立しているが、それよりも重要なのは、歴史などの原因により双方の関係における非理性的で不確定な負の特徴が際立っていることだ。中日関係はすべての大国の二国間関係のうち、最もコントロールを失いやすい関係だ(時には露米関係を上回るほど)。日本の動きは、非理性的な特徴を示している。中日は二国間関係を管理する際に、この特徴に留意しなければならない。(筆者:庚欣 中国人民大学重陽金融研究院高級研究員、日本道紀忠華シンクタンク首席研究員)

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年5月26日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
iphoneでもチャイナネット!

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで
 

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。