中国中央電視台(CCTV)総合新聞チャンネルで全4話のドキュメンタリー「光と影――独日第二次大戦反省録」が放送されると、国内外のメディアが熱心にこれを報じ、視聴者から広く注目を集めた。このドキュメンタリーは独日両国の第二次大戦への異なる態度、生まれた異なる影響を客観的に分析し、確かな内容、高い論理性と説得力を持つ。通俗的だが深い内容で、教育的意義を持ち啓発されやすい。
中国社会科学院近代史研究所の研究員である張海鵬氏は、「ドキュメンタリー中の一部の具体的な説は、学者にとって新鮮ではないが、ドキュメンタリーとしてCCTVで放送されるのはこれが初めてだ。今年は抗日戦争勝利70周年、甲午戦争(日本名・日清戦争)120周年だ。日本は甲午戦争以降、常に軍国主義国、帝国主義国で、強い侵略性を持つが、反省の精神がない。またポツダム宣言やカイロ宣言は、甲午戦争以降に日本が占領した他国の領土・島嶼は、中国の領土を含めすべて返還しなければならないと規定した。ところがこれは現在も徹底されておらず、日本はさらに南中国海まで出向き厄介事をこしらえ、さらには中国の釣魚島(日本名・尖閣諸島)の国有化を実施した。日本は今日のアジア諸国の緊張関係を形成した張本人だ」と指摘した。
驚きの内容
ドキュメンタリーの歴史専門家、中国社会科学院近代史研究室の元研究員である歩平氏は、「私たちの歴史の読み物にはよく、日本は1945年8月15日に無条件降伏したと書かれている。しかし天皇の談話や詔書には、降伏や敗戦といった言葉は出てこなく、終戦という言葉を用いている。天皇はまた、連合国の爆弾により、日本は米英中ソの宣言を受け入れざるを得なかったとしている。当初戦争を発動したのは、日本の自存と東アジアの安定のためだったというのだ」と注意を促した。
さらにおぞましいことに、靖国神社には倒幕運動から日本の近代の侵略戦争で戦死した246人が祀られており、その中には14人のA級戦犯が含まれている。1945年から現在まで、15人の首相が68回参拝している。