森田氏は、「日中関係の発展を推進する上で、両国の国民が鍵になる。全面的に両国の民間交流を強化するべきだ」と指摘した。代表団の山東省訪問は、6月30日で終了する。森田氏は、今回の活動で知った中国のこと、訪中の感想という「最高の贈り物」を持ち帰る。
森田氏は、訪中時に中国人の持つ内在的なエネルギーを実感したと話した。「バスに乗り窓外を眺めると、多くの中国人が働く後ろ姿が見えた。彼らは機械を使い、自らも労働に加わっていた。この姿勢と意識に感動させられた。これは農業の根本をなすものだ。バスに乗っているとき、私はほとんど一分も眠ることなく、風景を見ていた」
森田氏は、「日本も1970年代にはこのように力強いエネルギーを持っていたが、残念ながら80年代には衰退してしまった。しかし中国ではこのようなエネルギーが維持されており、人々が非常に勤勉に働いている」と話した。
森田氏は中国の住宅建設への理解を促進し、中国人の生活が絶えず改善されていることを実感した。1980年代ならば、中国では小さな平屋建てが一般的であったが、現代人はアパートやマンションに入居している。森田氏はこれを中国の「生活の革命」と称し、中国人が持つ大きなエネルギーは、この「生活の革命」を現実にすると述べた。
森田氏は中国の深い歴史と文化に強い関心を持ち、若い頃に孫子の兵法を通読したという。森田氏によると、日本の道徳の基礎は、古代中国思想、特に儒学に根ざしている。そのうち、論語から最も深い影響を受けている。森田氏は曲阜市で三孔(孔府・孔廟・孔林)を見学し、中国が前進するための精神と一貫した歴史・伝統を実感し、非常に敬服させられたという。
森田氏は今回の訪問中に、山東大学の名誉教授に就任した。森田氏は、「百聞は一見にしかずだ。私は多くの日本人、特に文化界の関係者や政治家に対して、自分の目で中国への理解を深めるよう呼びかけ、両国の多層的な交流を促進するよう努力する」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年6月30日