インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は13日、ジャカルタ〜バンドン間の高速鉄道プロジェクトの来月着工を目指すと表明した。日本メディアの報道によると、インドネシア政府は中国と日本の同プロジェクトに関するフィージビリティスタディの報告を受けており、審査を進めている。
13日付ジャカルタ・ポスト紙によると、インドネシアのソフィアン経済調整相は同日の閣議終了後、ジョコ大統領が高速鉄道プロジェクトの8月着工の意向を示したと述べた。ソフィアン氏は、「インドネシアは中日の比較をし、第3者機関を入札の顧問に指定する。同機関の所属国は中日との間に利害関係がなく、客観的に判断できる」と述べた。インドネシア交通相は13日、「中国と日本のみが同プロジェクトに興味を示している。他に興味のある国があれば、申請を歓迎する」と表明した。
共同通信社は14日、「インドネシアには、ジャカルタと東部の大都市スラバヤを高速鉄道で結ぶ構想がある。ジャカルタと高原の都市バンドンを結ぶ、約150キロの区間が優先建設対象とされている」と伝えた。シンガポールのTODAY紙は14日、「日本は2009年の時点で、ジャカルタ〜バンドンの高速鉄道プロジェクトのフィージビリティスタディを実施し、同区間の鉄道による移動時間を3時間から40分に短縮するとしていた」と報じた。
日本貿易振興機構のウェブサイトが2012年に発表したフィージビリティスタディによると、同プロジェクトの総工費は79億7000万ドルを予定。しかしインドネシアのスマルノ国営企業相は今年4月、「中国が鉄道を建設する場合、中国の銀行がインドネシアに提供する500億ドルの借款の一部にする意向を示した。インドネシア政府は、本件を検討中だ。中国の提案は、インドネシアが融資の担保を必要としないことを意味し、魅力的だ。日本は、インドネシアに融資の担保を求める可能性がある」と述べた。
中国国家発展改革委員会とインドネシア国有企業省は今年4月22日、「ジャカルタ〜バンドン高速鉄道プロジェクトの展開に関する枠組み協定」に調印した。シンガポールのザ・ストレーツ・タイムズ紙は、「この枠組み協定によると、インドネシアは中国にジャカルタ〜バンドン間の地形図、地震・地質資料などのデータを提供することに合意した。中国は7月にフィージビリティスタディの報告書を提出する必要がある」と報じた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年7月15日