トヨタの現在の中国販売台数はVWに及ばないが、新型クラウン、新型ハイランダー、マイナーチェンジ後のカムリといった新車を発表している。中国産のハイブリットシステムを搭載したカローラとレビンも、年内に発売される。トヨタは本土化を続け、中国人消費者の需要を満たさなければ、世界販売ナンバーワンの玉座を守れないかもしれない。
一汽トヨタを例とすると、REIZ(日本名はマークX)と新型クラウンの販売台数は、予想を大幅に下回っている。REIZの生産停止の噂は否定されたが、中国自動車工業協会の今年1−5月の販売データを見ると、REIZの販売台数は前年同期比26.95%減の1万1600台に留まっている。日本や中国など一部のアジア諸国でしか販売されていないこの車種は、苦境に立たされている。
合弁会社の広汽トヨタの、カムリを始めとする中・高級セダンの販売台数も低下しているが、小幅に留まっている。メディアは、「トヨタのコンパクトカー戦略が佳境に入ると同時に、中・高級車の全面的な販売不振を犠牲にするならば、『胡麻を拾ってスイカを失う』ようなことになる」と指摘した。
トヨタを始めとする日本車の販売回復は、市場にとって悪いことではない。しかし販売台数に注目すると同時に、企業に存在する問題にも目を向けなければならない。企業はフレキシブルに戦略を調整して、初めて販売台数の安定的・持続的な成長を実現できるのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年7月20日