日本だけでなく、オーストラリアやニュージーランド、ドイツもまた、薬の代理購入の盛んな国家だ。検索エンジンの百度(バイドゥ)で検索すると、これら国での代理購入が随所に見られる。その多くが「必ず買いたい薬・保健品」である。 北京朝陽病院薬事部の薬剤師である張征氏は、中国人観光客が買いたいと思っている「神薬」の多くは常備薬、つまり家庭の薬箱に入っている薬だと指摘した上で、いくつかに分類する。
1つは子供用の薬。熱さましのシートや咳止め用の飲み薬、蚊よけ薬など。1つ目は保健薬品で、更年期用、美白や痩身用、皮膚の抵抗力を高めるもの、消化系を助けるものなど。3つ目は新しくデザインされた薬。中国市場ではあまり見られない薬で、皮膚の角質を柔らかくするクリーム、液体の伴奏子、洗浄用目薬などである。
効用は中国製と差がない 海外の常備薬はどうしてこれほどもてはやされるのか。医薬品販売の専門家である楊昌順氏は2つの理由を挙げる。1つは、先進国の製薬レベルは確かに中国のそれより高い。特別な技術による標準化と細緻化に成功していること。2つ目は、海外の常備薬市場は多様で、細かく市場を分類(子供や老人など)して開発していること。もう1つ付け加えると、消費者が海外の薬品を買いたいと考えるのは、中国国内の薬を信頼していないからだ。