東アジア、戦争回避に必要な「ハード」と知恵(一)

東アジア、戦争回避に必要な「ハード」と知恵(一)。

タグ: 東アジア ハード 東中国海

発信時間: 2015-07-23 13:22:10 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

東アジアと欧州は歴史や文化が異なるほか、戦略的環境も異なっている。ゆえに異なる道を歩むのも自然なことだ。しかしながら第二次大戦後、欧州の主要諸国が和解と平和を実現したのと異なり、東アジアは依然としてこれを実現していない状態にある。

グローバル経済が現在の水準を維持し発展するならば、平和的・安定的な国際環境がなければ、各国経済のより大規模な発展は困難だ。対立を続け、不安定な状況が続けば、経済は将来的に苦境に立たされるだろう。これはすべての国にとって不利益である。ゆえに軍事衝突と戦争を回避し、東アジアの平和な環境を構築することは、地域内のすべての国の国益に合致する。そのため知恵を出し合い、この問題を解消する必要がある。

「ハード」の措置により誤解と対抗を回避

それでは、東アジアで平和的・安定的な国際環境を構築するには、どうすれば良いだろうか?まずは、戦争の発動を防ぎ、戦争を発動しにくくする「ハード」の措置だ。他にも、この目標を実現するため、「ソフト」を強化しなければならない。

「ハードの措置」とは、主に軍事安全・防衛を指す。自国の「核心的利益」を保護するため軍備を増強すれば、相手国は自国の「核心的利益」の脅威が拡大していると見なし、軍備を増強するだろう。対抗的な措置を取り合えば、軍備競争に陥りやすくなる。誤解が生じれば、戦争が勃発するだろう。人類の歴史は、この法則を何度も証明している。

東中国海において、日中は戦後最も直接的な軍事対抗のリスクに直面している。また米国と中国の軍事的な緊張ムードも強まっているようだ。東アジア全体において、誤解と軍事的な対抗の可能性を引き下げるため、関連する研究を行い適切な措置を講じる重要性が増している。

特に朝鮮の核保有は、東アジアの軍事安全に根本的な変化をもたらした。朝鮮が他国を攻撃できる核兵器を1発でも保有していれば、多くの核兵器を保有する他国を政治的に脅迫することができる。ましてや核兵器を保有しない国にとって、これは大きな脅威である。この状況下、さまざまな「副作用」が生じ、東アジアの軍事安定が損なわれることになる。ゆえに朝鮮の核問題の解決は現在、非常に重要な任務となっている。

しかしながら、「ハード」面で出来ることにも限界がある。安保とは、不信感と疑念が満ちる「性悪説」の世界だからだ。この世界においては、自国の軍事力が弱ければ、相手に付け入る隙を与えるというのが一般的な観点だ。当然ながら、人類の歴史にもこのような側面が存在する。ゆえに軍事力を維持する必要があるが、この力に依存しすぎれば戦争になりやすい。これも、人類の歴史によって何度も証明されていることだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年7月23日

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