先ほど日本の非営利組織が実施した調査によると、中国に対する印象が「良くない」、「全体的に見て余り良くない」とした日本人が93%に達した。
日本人の中国に対する印象は、これほど悪いのだろうか?客観的な事実と主観的な印象の相違は、中日の交流が現在直面している大きな問題だ。中日両国民の、両国関係に対する印象は悪化を続けている。しかし両国民の文化・観光・スポーツなどの交流と協力は、より緊密化している。
なぜこのような相違が存在するのだろうか?表面的に見ると、これは政治や外交の問題のようだが、グローバル化が人々の間で形成したグローバル観が、より深いレベルの原因となっている。文化・経済交流は、両国間の政治関係のみに限られるべきではない。しかし中日両国の歴史や領土などの問題を巡る争いにより、人々は政治面で国家の境界線を超越しがたくなっている。
中日両国間の食い違いを、グローバル化という環境の中に置くことができれば、より広々とした視野を手にすることができる。現在の国際秩序は、20世紀の欧米主導の世界構造、欧米に反対する「第三世界」の思想から脱却していない。日本の政治と経済は西側に属し、文化と心理は東洋に属しており、中国の台頭を落ち着いて見ることができない。中国は政治・経済的にすでに大国になっているが、発展途上国としての位置付けを維持している。客観的に見ると、これは一部の国に疑念を生じさせている。
グローバル化はある程度、中日両国の経済発展の結果だと言える。既存の西側諸国が主導するグローバル化の秩序は、中日両国の現実的な政治に数多くの障害をこしらえている。
この状況下、中日両国は戦略的な視野を持ち、両国間の歴史問題および現実的な問題を処理しなければならない。アジア諸国の経済的利益と国際的な政治の立場を代表し、共に21世紀に適した国際秩序を構築するのだ。
中日両国は協力により自国の問題を克服し、グローバル化の弊害を共に是正するべきだ。これには環境問題、社会の貧富の格差、人口の流動の問題が含まれる。日本はこのような協力によって自国の位置付けと認識を調整し、アジア諸国の日本に対する疑念を解消できる。中国は「中国脅威論」の影響を弱めることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年7月24日