インドネシアに取り入り現地での影響力を強化するため、アジアの2大国である日本と中国が激しい競争を展開している。インドネシアの英字紙『ジャカルタ・グローブ』(電子版)が8月6日に伝えた。
日本は棋士のように、中国の動きに追随している。日本政府は5日、訪日したラフマット・ゴーベル貿易大臣に対して、ジャカルタとバンドンを結ぶ新幹線の建設という、魅力的な提案を行った。
この鉄道の総工費は25億ドルを見込んでいる。日本政府は全体の75%の円借款(金利は年0.1%、償還期間は40年間)を提供する意向だ。日本政府はインドネシアに取り入るため、鉄道建設に必要な材料の50%を現地のサプライヤーから調達し、現地のエンジニアと協力すると約束した。
日本はさらに、ジャカルタとスラバヤを結ぶ鉄道の建設にも興味を示した。
日本政府がこの大胆な提案を行う前に、中国政府もインドネシアに40億ドルの貸付(金利は年2%、償還期間は40年間)を行う意向を示していた。
日本によるこの動きは、中国がインドネシアを含むアジア諸国を、アジアインフラ投資(AIIB)銀行に招いたことによる影響を受けたようだ。AIIBは中国の外交政策の最も成功した例の一つとなっている。
中国はAIIBのほか、「シルクロード基金」、「一帯一路(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)」戦略のために数十億ドルの資金を拠出すると約束した。これは欧州とアジアをつなぎ貿易を促進するインフラプロジェクトへの、資金面の支援を目的としている。
インドネシアの国益に合致する限り、インドネシアは中国と日本の敵対関係から利益を手にし、この地政学的な競走を利用することができる。またインドネシアはこの2大国の間で中立的な地位を維持し、「自由かつ積極的」な政策を貫くべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年8月11日