日本最大の動画サイト「ニコニコ動画」は18日夜、中国の陸川監督がメガホンを取り2009年に公開された映画『南京!南京!』を無事配信した。同サイトはこれまで「発禁」扱いされていた、第二次大戦をテーマとする映像作品の配信を計画している。同サイトを運営するドワンゴの川上量生会長は日本の雑誌に寄せた記事の中で、一連の抗日戦争をテーマとする映像作品を配信するため3年かかったと明かした。
環球時報の記者がニコニコ動画にアクセスしたところ、抗日映画を配信する企画は「実際どうなの?『反日』と言われる作品の真相」と題されていた。中国人の李纓監督が撮影したドキュメンタリー『靖国-YASUKUNI』は、今月15日に配信された。24日には華僑女流作家の張純如(アイリス・チャン)の作品を原作としたドキュメンタリー「1937 南京記憶」を配信する。韓国の関連する映画も、同サイトで相次いで配信されている。
『南京!南京!』が配信されると、19日夜8時の時点で2万6000人以上が視聴し、112人が「いいね!」と評価した。コメント数は2万2700件。あるネットユーザーは、「この機会がなければ、このような映画を見ることはなかっただろう」、「日本兵を普通の人として描写していた」とコメントした。しかし賞賛する人は少数派で、多くの右翼分子は南京大虐殺の死亡者数の真偽を疑っており、「事実と異なる」とコメントしている。『南京!南京!』は放送が終了したが、現在も有料で視聴できる。
川上会長はこの企画の発案者の一人だ。彼は週刊文春(8月27日号)に寄せた記事の中で、「中国人や韓国人の主張を日本人に理解してもらうことを目的に、3年前からのこの企画を打ち出した。中韓の戦争をテーマとするすべての作品に『反日』というレッテルを張り、見ることを拒むことはできない。この企画を実現する上で、さまざまな問題が生じた。まずニコニコ動画は当社が運営するサイトであるが、サイト側は当初この企画に反感を示した。次に、中国と韓国の著作権エージェントが、著作権の契約を反故にするという懸念があった。このようなことは何度も生じている」とした。
川上氏は、「ニコニコ動画は作品の配信後にネット調査を行うが、この企画はサイト開設以来で最悪の評価を受けた。これは日本人が作品で、本当に見たくないものを目にしたからだ。この企画は大成功したと思っている」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年8月22日