安倍晋三首相は9月、再び自民党総裁選を迎える。3年前の9月、安倍首相は党内で最も呼び声が高かった石破茂氏を僅差で破り、総裁に就任した。安倍氏が率いる自民党は3ヶ月後の選挙で圧勝した。安倍氏は首相に再任し、人生の新たなピークを迎えた。
安倍首相にとって、3年前の総裁選はまさに手に汗握る展開だった。総裁選は地方票300、国会議員票197に分かれ、石破氏は地方票165、議員票34、安倍氏は地方票87、議員票54となった。地方票で過半数を越えた候補者がいなかったため、石破氏と安倍氏は決選投票に入り、197人の国会議員の投票により新総裁が誕生することになった。安倍氏は108票で石破氏(89票)を破り、新たな自民党総裁になった。
間もなく実施される、あれから3年後の総裁選で、安倍首相はすでに「無敵化」しており、無投票再選になる可能性が高い。日本メディアによると、石破氏と元郵政大臣の野田聖子氏が、出馬意向を示していない。石破氏と親しい議員は、石破氏が出馬を見送り、安倍内閣を徹底的に支持する態度を持っており、次の次の総裁選への出馬を計画していると話した。
石破氏にとって、現在の出馬は「自殺行為」だ。敗北すれば首相になるチャンスを完全に逃すため、慎重になっているのだ。野田氏は自分の実力のことを誰よりもよく知っている。
現在の安倍首相は自民党内で一強となっている。安倍首相本人の「親衛軍」の他に、額賀派、二階派、麻生派、岸田派などの派閥も安倍首相の支持を表明している。この時期に、出る杭になろうとする人はいない。安倍首相が無投票再選することがほぼ確実視されている。
安倍首相はどのような「武器」により、数十年に渡り内戦と続けてきた自民党を、自らの旗下に収めることができたのだろうか?安倍内閣の名簿を見れば、そのカラクリを読み取ることができる。