日本人元八路軍兵士を父にもつ小林陽吉さんは、3日に行われた中国人民抗日戦争ならびに世界反ファシズム戦争勝利70周年記念式典の軍事パレードに参列し、パレードが終わるやいなや「微信」(WeChat)を通じてその様子を伝え、「目頭が熱くなった」とコメントした。
小林さんが事務局長を務める日本八路軍・新四軍戦友会(中国の抗日戦争に参戦し、その後日本に帰国し、以前は在中日本人反戦同盟に所属していた元戦士たちの民間組織)のメンバー数十人からなる代表団は同日、小林さんとともに天安門広場での軍事パレードに参列した。同会会長で96歳になる小林寛澄さんは日本人元八路軍兵士のただ一人の代表として、天安門の楼閣から軍事パレードを見守った。
小林さんは、「代表団は今日(3日)8時40分に宿泊先を出て、9時15分に天安門広場に到着した。長安街の大通りには軍事パレードのために正装した中国人民解放軍の兵士と装備が並び、深い印象を覚えた」と述べた。
軍事パレードの間、小林さんは現場の写真を次々に発信し、「感動した。国や民族は自身が強くなりさえすれば、外国に侵略されたり嫌な目に遭わされたりすることはなくなる。中国がこれからもっと強くなり、もっと繁栄することを願う。中国が強くなり繁栄すれば世界の平和が保証される」と述べた。
小林さんは同会で多くの元戦士と接触してきた。かつてメディアに語ったところによると、「当時中国の抗日戦争に参戦した日本人の八路軍兵士や新四軍兵士で今も健在の方は少ない。しかし日中の平和・友好事業に対する彼らの熱い思いは年齢を重ねてますます強固なものとなっている。彼らに共通の願いは、命ある限り、真実の侵略の歴史を次の世代に伝えることだ」という。
また小林さんは、「私はより多くの人に、日中の友好は得難く、大切にすべきもの、守るべきものであることを伝える責任がある。歴史の時計の針を決して逆に動かしてはならない。日中国民は子々孫々に至るまで友好関係を保たなければいけない」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年9月4日