安倍晋三首相が率いる日本政府は各界の反対を顧みず、今月18日の参議院本会議で安保関連法案を強行採決し、9月末の国会閉幕前に発効させようとしている。戦後日本の安保政策が、重大な転換点を迎えることになる。不測の事態が生じなければ、安倍首相が率いる与党は圧倒的な議員数により、同法案を順調に成立させる見通しだ。しかし安倍首相の日本を「正常な国」に戻す道は平坦ではなく、周辺の地域情勢に多くの懸念材料をもたらす。
安保関連法案によると、自衛隊の最高指揮官である日本の首相は、集団的自衛権を行使し海外の戦争に参加するかを「総合的な判断」によって決めることができる。日本の学者は、「安倍政権は民意と世論を抑える政治的雰囲気を醸成しており、戦前の暴走した時代を想起させる」と話した。
日本国民が安保関連法案と戦うのは、同法案の危険性が安全に現実的な脅威をもたらしているからだ。いわゆる「平和」の偽装が暴かれ、人々は赤裸々な戦争のリスクを目にしている。戦火が及ぶのは、「積極的平和主義」ばかりを唱える安倍首相ら政治家ではなく、多くの一般人と家庭だ。
ロイター通信は安倍首相の計算に対して、米国追従の日本は真の「正常な国」には程遠いと直言している。日本メディアは、国民の支持率を生命線とする日本の政界について、「すでに40%の警戒ラインを割り込んでおり、支持率に黄色信号が灯っている。安倍首相が復活の道をあとどれほど歩めるかについては、今のところ何とも言いがたい」と報じた。
中国外交部は日本政府の最近の軍事・安全動向について、「国内の正義の呼び声に真剣に耳を傾け、歴史の教訓を着実に汲み取り、平和的発展の道を堅持し、軍事・安全面で慎重に行動し、地域の平和と安定に資することに取り組むべきだ」と表明した。韓国外交部も、平和憲法の精神を貫き、地域の平和と安定に貢献する方向にむけて、安保関連法案を「透明性をもって推進する」よう求めた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年9月19日